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幕内 恵三; 瀬口 忠男; 諏訪 武; 阿部 俊彦; 田村 直幸; 武久 正昭
日本化学会誌, 1973(8), p.1574 - 1581, 1973/08
ポリフッ化ビニリデンの放射線架橋を化学的観点から検討した。ポリフッ化ビニルデンは、真空中で照射すると架橋したが、そのG値は0.6~0.8と小さく、主鎖切断のG値とほぼ同じ値であった。照射によってHFが発生し、ポリエンを含む不飽和結合が生成した。ポリエンは、共役数が増すと濃度は低下し、共役数5以上のポリエンの生成は認められなかった。発生したHFは、脱HF反応を促進する効果があることが認められた。酸素は架橋反応を阻害し、主鎖切断と脱HFを促進させた。酸素の影響は、線量率と試料の厚さによって変化した。線量率が高く、試料が厚くなるほど酸素の影響は少なくなった。酸フッ化物、カルボン酸などが酸化生成物として検出された。これらの結果を、ESR測定の結果と関連させ、架橋および主鎖切断、さらに酸化などの反応機構を考察した。